高精度な加工と優れた機械的特性が求められる「冷間圧造用ステンレス鋼線」。シンドーではステンレス鋼線を中心に幅広いラインナップを取り揃えております。


冷間圧造用ステンレス鋼線 取り扱い材質一覧
項目 | 海外材 | 国内材 |
---|---|---|
主な鋼種 | SUS304 / 304L / 304CU SUS316 / 316L / 316CU XM7 (302HQ) SUS410 / 420J2 SUS430 | SUS304 / SUS304L / SUS304J3 SUS305J1 SUS316L SUSXM7 SUS430 SUS410 |
特徴 | 高精度線径管理 表面仕上げ(Brightなど)対応 特殊被膜処理(G-Co、J-Co、GM-Co等) 多段冷間圧造向け | 耐食性良好 圧造性向上のため銅添加鋼種あり(SUS304J3、SUSXM7) 耐粒界腐食性に優れるSUS304Lなど 焼入れ対応のSUS410もあり |
調質/硬度 | - | WSA (A種) 引張480~830N/mm² 絞り65%以上 WSB (B種) 引張450~830N/mm² 絞り65%以上 |
仕上げ | Bright仕上げ、スプール巻き等 | 光沢仕上げ、スキンパス仕上げ |
被膜処理 | G-Co、J-Co、GM-Co等特殊コーティング | 蓚酸皮膜(ボンデ皮膜)、水溶性皮膜、油引き、粉引きなど |
特記事項 | 高強度材から耐食材まで幅広く対応可能 | 圧造性向上のため材料選定と加工条件の最適化推奨 |
冷間圧造用ステンレス鋼線の化学成分表
材質 | C(%) | Si(%) | Mn(%) | P(%) | S(%) | Cr(%) | Ni(%) | Mo(%) |
SUS304 | ≤ 0.08 | ≤ 1.00 | ≤ 2.00 | ≤ 0.045 | ≤ 0.030 | 18.0-20.0 | 8.0-10.5 | - |
SUS316 | ≤ 0.08 | ≤ 1.00 | ≤ 2.00 | ≤ 0.045 | ≤ 0.030 | 16.0-18.0 | 10.0-14.0 | 2.0-3.0 |
SUS430 | ≤ 0.12 | ≤ 1.00 | ≤ 1.00 | ≤ 0.040 | ≤ 0.030 | 16.0-18.0 | - | - |
冷間圧造用ステンレス鋼線の引張強さ(参考値)
材質 | 引張強さ(N/mm²) |
SUS304 | 600–900 |
SUS316 | 550–800 |
SUS430 | 450–700 |
※数値は参考値であり、実際は製造条件や加工条件によって異なる場合があります。
冷間圧造用ステンレス鋼線の特徴
- 高い加工性:冷間加工に適した延性と強度のバランス
- 優れた耐食性:錆びにくく、耐久性に優れる
- 高精度な寸法制御:複雑な形状部品の成形に対応
これらの特性により、冷間圧造用ステンレス鋼線は、自動車部品、精密機器、医療機器など、さまざまな分野で使用されています。
冷間圧造用ステンレス鋼線の選び方
優先点 | 選定基準 |
耐食性重視 | SUS316系ステンレス鋼線 |
加工性重視 | SUS304系ステンレス鋼線 |
コスト重視 | SUS430系ステンレス鋼線 |
冷間圧造用ステンレス鋼線に関するよくある質問(Q&A)
Q1. 冷間圧造用ステンレス鋼線とはどんな材料ですか?
A. 冷間加工(鍛造・成形)を行うために製造された高延性・高精度のステンレス鋼線です。
Q2. SUS304とSUS316の違いは?
A. SUS316はモリブデン(Mo)を含み、SUS304よりも耐食性が高く、より過酷な環境に適しています。
Q3. SUS430はどのような場面で使用されますか?
A. コストパフォーマンスが高く、耐食性がそこまで厳しく求められない一般産業用途に使用されます。
Q4. 小ロットでの試作対応は可能ですか?
A. 多くのメーカーが小ロットからの試作にも対応しています。具体的な仕様に応じてご相談ください。
冷間圧造用ステンレス鋼線は、精密な形状と高い耐久性を求められる現代産業において不可欠な材料です。弊社ではステンレスやチタンを中心とした鋼線を数多く取り扱っております。
試作段階からの支援も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

