ステンレスメッシュパレットの特注品製作ならシンドー 

メッシュパレットは標準品が安価に流通しているため、通常は既製品で用が足ります。しかし工程内物流や洗浄ラインを持つ製造現場では、「メッキ品では錆びる」「荷姿に寸法が合わない」「そのまま洗浄機に入れられない」といった理由で、既製品が使えないケースが出てきます。

株式会社シンドーでは多種多様なメッシュパレットの特注品製作・OEMに対応しております。

汎用の重量級と中軽量級ステンレス製の違い

メッシュパレットは、金網の側面と底面をもつ箱型の物流容器で、パレティーナ、メッシュボックス、メッシュコンテナとも呼ばれます。流通している標準品と、本記事で扱う特注領域を比較すると次のようになります。

比較項目汎用の重量級(流通品)中軽量級ステンレス製(特注領域)
主な用途資材・製品の輸送、屋外保管工程内物流、洗浄・熱処理ラインへの投入
積載荷重の目安500〜1000kg200〜500kg
外寸の目安1100×1100などの規格サイズ荷姿・設備に合わせた自由寸法
線径・網目の目安線径φ6mm前後、網目50×50線径φ3.2〜8mm、網目25〜50mmを使い分け
材質・仕上げスチール+溶融亜鉛メッキオールステンレス(SUS304)+電解研磨
自重の目安60〜70kg/台15〜30kg/台

重量物を屋外で扱う一般的な用途では、流通している重量級のメッキ品が価格・供給の両面で優れています。ステンレス製に置き換える意味があるのは、次のような条件が重なる場合です。

汎用品では成立しない4つの場面

●     錆・異物混入が許容できない:荷役時の擦れや溶接部から出た錆片・メッキ片が、食品・医薬・電子部品の工程では異物混入リスクになる

●     洗浄・消毒を繰り返す運用に耐えない:薬液や高温洗浄を通す工程では、メッキ層と塗膜が早期に劣化し、洗って戻す運用が成立しない

●     寸法が荷姿に合わない:規格寸法にワークを入れるとデッドスペースが生まれ、搬送回数・保管面積・輸送費に跳ね返る

●     治具への載せ替えが発生する:搬送容器と洗浄・熱処理用治具が別物のため、工程ごとの積み替えに工数と傷のリスクが生じる

材質・表面処理の比較|なぜSUS304なのか

材質・仕上げ初期コスト耐食性洗浄への適性異物混入リスク
スチール+塗装不向き塗膜片・錆片
スチール+溶融亜鉛メッキ低〜中中(屋外向き)限定的メッキ片・錆片
ステンレス(SUS304)適する低い

SUS304は表面の不動態皮膜によって錆びにくいステンレス鋼です。メッシュパレットにおいては、耐食性そのものよりも「洗って繰り返し使える」「削れて異物にならない」という点が実務上の価値になります。塗り直しが不要で、使用後もスクラップとしての価値が残ります。なお塩素系の洗浄剤を使う場合は、すすぎと乾燥を含めた運用条件をあわせてご検討ください。

「容器=治具」という考え方|積み替えをなくす

中軽量級のステンレス製で最も効果が大きいのは、搬送容器に治具の機能をもたせる設計です。線材加工であれば、ワーク形状に合わせた受けや仕切りを容器内部に組み込めます。

●     仕切り・ラック構造:ワークを立てて並べ、接触による傷を防ぐ

●     ワーク受け・位置決め突起:一定の姿勢で保持し、数量管理も容易にする

●     底面の傾斜・水抜き:洗浄液や切削油が抜け、乾燥時間を短縮する

●     蓋・ロック機構:段積み時の飛び出しや輸送時の抜き取りを防ぐ

容器のまま洗浄機や乾燥炉へ投入できれば、工程ごとの積み替えがなくなります。容器の単価は上がりますが、削減できるのは容器代ではなく人の工数と不良率です。検討の際は1台の価格ではなく、収容数・搬送回数・積み替え工数・再使用の可否・使用年数を合わせてご覧ください。

洗浄を前提とした設計と表面処理

洗って繰り返し使う容器は、材質をステンレスにするだけでは不十分です。

●     液だまりをつくらない:閉じた袋状構造や端部処理に注意し、水抜き経路を確保する

●     溶接部の処理:溶接焼け(酸化スケール)が残ると耐食性が落ちるため、酸洗や電解研磨で確実に除去する

●     バリ・突起のない仕上げと角部の丸め:ワークの傷付きを防ぎ、汚れの付着点を減らす

特に溶接部の処理は、ステンレスを採用する意味を左右します。溶接したままでは、溶接線に沿って錆が出てしまいます。

仕様検討のポイント|部位ごとに線径を使い分ける

すべてを太物で作れば重く、細物だけでは荷重に耐えません。部位ごとの役割に応じて線径を配分します。

部位役割線径の目安
外枠フレーム・脚部荷重の支持、段積み時の受けφ6〜8mm
側面・底面の面材収容、通気、内容物の視認φ3.2〜5mm
仕切り・ワーク受け位置決め、接触による傷の防止φ2〜4mm
取っ手・補強材人手による取り扱い、変形防止φ4〜6mm

網目は25〜50mm程度が目安です。細かいほど小物に対応でき、粗いほど洗浄液や乾燥風が通り、自重も軽くなります。※いずれも設計検討の出発点となる目安値です。

シンドーの製造工程と一貫生産体制

1.   材料調達:SUS304線材(φ0.8〜8mm)の手配

2.   切断・曲げ・フォーミング:フレーム、脚部、取っ手、仕切り・治具部品の成形

3.   溶接:溶接金網の製作、フレームと金網の接合、金具・治具の取付

4.   表面処理・電解研磨:溶接焼けの除去、バリ取り、耐食性の回復

5.   組立・検査・梱包:可動部の確認、寸法・外観検査、出荷梱包

株式会社シンドーは1947年の創業以来、新潟県三条・燕地区でステンレス線材の加工を手がけてきました。材料調達から上記の全工程までを社内で一貫して行える体制を備えています。

●     φ0.8〜8mmの線材を扱うため、フレームの太物から治具用の細線までを一台の中で最適に組み合わせ、必要な強度を保ちながら自重を抑えられます

●     工程間の受け渡しロスがなく、納期とコストを一元管理できます。仕様確定後のリピート供給も安定します

●     試作1台から量産まで対応。図面がなくとも、ポンチ絵や現物サンプル、ワークの実物からの検討が可能です

よくある質問

Q. 小ロットでも製作できますか?

A. 試作1台からお引き受けしています。評価用の少数製作から量産移行まで同じ体制で対応します。

Q. 1000kg級の重量パレットも作れますか?

A. 当社が得意とするのは線材と溶接金網を主体とした積載200〜500kg級です。重量級の汎用品は流通品が優れるため、工程内物流や洗浄対応など既製品では成立しない用途でのご相談をおすすめしています。

Q. 仕切りやワーク受けを内蔵できますか?

A. 可能です。ワーク形状に合わせた受けや位置決めを線材で組み込み、搬送容器と治具を兼用させる設計をご提案します。

Q. メッキ品からステンレスに切り替えるとコストはどうなりますか?

A. 容器単体の初期費用は上がります。更新頻度、洗浄運用の可否、積み替え工数、異物混入対策までを含めた総コストでの比較をおすすめします。

洗浄して繰り返し使う、異物混入を防ぐ、治具を兼ねて積み替えをなくす——こうした条件が加わった時点で、既製品の枠組みでは解けない課題になります。株式会社シンドーは、SUS304線材の調達から曲げ・溶接・電解研磨・組立までを一貫して行い、中軽量級のステンレス製メッシュパレット・メッシュコンテナを1台から量産まで製作いたします。収容するワークの写真やポンチ絵をお持ちのうえ、お気軽にご相談ください。